2010-01-01

リアルエール関係の用語集【随時更新中】


カスク

リアルエールを運ぶために一般的に使われている容器の名称。いくつか種類があるが、最も普通に見られるのは「ファーキン」と呼ばれる9ガロンサイズ。より扱いやすい「ピン」と呼ばれる4.5ガロンサイズも最近復活してきた。過去には「バレル(36ガロン)」「ホグスヘッド(54ガロン)」サイズもあったが、今は誰も使わない。通常使われるのは「キルダーキン」と呼ばれる18ガロンサイズまで。

カスクコンディションエール

リアルエールと呼ばれるための重要な要件である二次発酵を、カスク(樽)内にて行ったビールを指す。

グラビティシステム

カスクコンディションエールを、カスクから提供する方法の一種。ハンドポンプを使わず、樽から重力によって直接注ぐ。エールに最も負担がかからない提供方法であり、長いラインを通さずエール提供することができるため、品質低下の恐れが少なく、歩留まりも良い。

ゴールデンエール

文字通り「金色のエール」。ある特有のエールスタイルを示す呼称ではなく、1990年代に始まったトレンドによって生まれた、明るく薄い色のエールを便宜的に指す言葉。ペールモルトの割合が多く、ホップが多めという特徴を持つとされるが、今や色々なスタイルの「ゴールデンエール」が造られており、見た目と味わいのギャップを企図した銘柄もある。そのため、あまり好みのエールを選ぶ際の助けとはならない。

ハンドポンプ

別名ビアエンジン。カスクコンディションエールを、カスクから提供するための器具。手押し井戸の要領で、カスクからエールを吸い上げる。内蔵シリンダーの大きさにもよるが、取っ手を一度ストロークすることで、半パイントのエールをグラスに注ぐことができる。

ビター

別名ペールエール。色の薄いペールモルトと、強いホップの苦み(断じてアロマではない)を持つ一連のエールを指す。その包含する範囲は広く、さらにベストビター、プレミアムビター、エクストラスペシャルビター、ストロングビターに分けられるが、それに厳密な規格があるわけではなく、各醸造所が勝手に呼んでいるだけ。それがまた混乱を呼ぶ。一方飲み手側はアルコール度によって、オーディナリービター(4.1%以下)、ベストビター(4.2~4.7%)、ストロングビター(4.8%以上)に分類している。

ヴェンティング

カスク内での二次発酵で生成された過剰な炭酸ガスを抜く作業のこと。簡単なようだが、適切な温度管理、樽内の酸素量など、考慮すべきパラメーターが多く、実は非常に難しい作業。一つ間違えると、カスク一つが丸ごとダメになってしまうことも。

ブライトエール

①カスクコンディションエールをコンディショニングした、上澄み部分のこと。②=ブルワリーコンディションエール

ブルワリーコンディションエール

ブルワリー出荷前に、ろ過、殺菌、ガス添加を行ったエールのこと。別名ケグエール。日本で飲める英国産樽生エールは、すべてこれにあたる。輸送や保管時の環境変化に強く、クリーミーな泡が特徴だが、一度でも最高の状態にあるリアルエールを飲んだ人間には、あまりに平版でガスが強く、物足りなく感じられる。輸入・保管の過程で熱が加わることにより変性していることが多いが、比較するものがないので、そのまま売られたり飲まれたりしている。かく言う本ブログ主宰者も、英国に行くまでその違いに気がつかなかった。

ボトルコンディションエール

二次発酵を、瓶内で行ったリアルエールのこと。しかし日本入ってきている英国産ボトルエールは、9割方ブルワリーコンディションエールである。

ホッピー

ノンアルコールの某ビアテイスト飲料のことではない。ビールの官能評価において、ホップのアロマ(苦みではない)が強すぎるものをこう表現する。特に米国のクラフトビールにおいて良く見られる現象。シトラス系のアタックは「ツカミ」こそできても、最後まで飲むのはしんどい。英国のエールフェスティバルで、たまにそんな米国の悪しき習慣を真似たリアルエールに出会うことがあるが、自分の体内を通すことなく、速やかにトイレに流すのが正解。

ポリピン

リアルエールのカスクの一種。タップのついたソフトなプラスチック製バッグが段ボールの箱に入っている。サイズは4.5ガロンが一般的だが、もっと小さなサイズもある。一般的になってきているとはいうもの、通常商品としてラインナップしているブルワリーはまだ少ない。ヴェンティングができないためCAMRAではあまり推奨していないものの、方法はある。



theme : Restaurant
genre : Gourmet

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olubayo

Author:olubayo
日本唯一の英国リアルエールエージェント兼セラーマン。大阪外国語大学卒業後、某大手新聞社を早期退職。翻訳をしながら某料理雑誌記者という二足のワラジ時代を経て、一念発起してシチリアの超自然派ワイナリーで修業。ワイナリー設立の資金集めのため、もう一つの偉大な醸造酒文化である英国の「カスクコンディションリアルエール」を日本に紹介する仕事に奮闘中~
お店でリアルエールを提供したい方、一度飲んでみたい方、業態開発をお考えの方、みなさん大歓迎です。どこへでも説明に伺いますよ!

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